2013.08.30(Fri)

【特別インタビュー】女性のキャリアについて考えてみよう

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今回のインタビューは、女性社員育成により会社の成長を応援するコンサルティング会社、株式会社プラスカラーの代表取締役 佐久間映里さんにお話を伺いました!

ロールモデルになる女性社員を作る

—なぜ女性社員育成に特化した会社を立ち上げようと思ったんですか?

理由はいくつかありますが、女性の、特に若手育成がとてもニーズがあると感じたからです。
私の前職はモバイル分野に強いIT企業だったんですが、ちゃんとビジネスを教えてあげられるような女性の先輩がいつの間にかいなくなっていて・・・そういった現状にすごく危機感を感じていたのと、せっかく数ある会社の中から入社する会社を決めたのに、このまま女性たちがIT分野から離れていってしまうのがもったいないと思ったのがきっかけでした。
インターネット黎明期に立ち上がった会社って、今15〜16年だと思うんですが、新卒採用を始めたのが今から10年ほど前の2003〜2004年ぐらいからのところが多いと思うんですね。その頃に新卒で入社した人って32〜33歳ぐらいになっていると思うんですが、とにかくどこのIT企業を見渡しても新卒1期生〜5期生ぐらいまでの女性がほとんど残っていないような状態で。

—それは辞めてしまっているということでしょうか?

はい、そうです。おそらく、ロールモデルになる女性社員が全くいなかったんだと思うんです。
入社当時は「私たちが道を作っていくんだ」って想いを持った女性もいたと思うんですが、30歳に近くなっていくと周りの女子たちは結婚・出産をし、その一方で自分たちはベンチャーで夜中まで働いて。30歳前後って「このまま働いていいんだろうか?」という疑問が生じる一番大きな転機ということもあって、退職に繋がっているのではないかと思います。
今のIT業界だと、だいたい27〜28歳ぐらいの、第二新卒を少し超えたぐらいの層の女性社員がたくさん辞めてしまっている。違う業界に行ったり、結婚を機にだったり。そんな現状がすごくもったいないことだと感じていました。
転職市場って最近では “当たり前”になってしまいましたけど、私は女性に関してはもう一度終身雇用を取り戻してもいいんじゃないかなって思ってるんです。それはなぜかというと、産休・育児休暇を取って戻って来る女性社員がいた時に、それ以前にある程度のキャリアを持ってがんばっていたからこそ戻って来ても周りがサポートしてくれるっていう環境があると思うんです。
でも、朝10時に出社してお昼12時に「子どもが熱が出たんで迎えに行かなきゃいけないんです、帰ります」みたいなことがあった時に、もし転職したばかりだったら一体誰が支えるんだろう、女性としてはやっぱりやりづらい、だから辞めざるを得ない、そんな現状があったので、それをなんとかできないかなと。
学生や新社会人といった若手を育てることによって、今後幹部候補になっていくような女性を作っていき、そういう女性たちに憧れた新卒がまた入ってきて・・・そんなDNAの継承のような、そういう世界を目指したいと思って立ち上げました。

—具体的にはどのような事業を展開されているんですか?

大きく分けると3つの事業をやっています。
1つ目は企業の若手の女性社員を育成するコンサルティングです。OJT(On-the-Job Training 具体的な実務を通して仕事を教えるトレーニング方法)で横について、マインドも含めた仕事のやり方を教えています。
2つ目は前職での最後のキャリアが広報だったので、メディアさんと広報さんだったり、メディアさんと最近のスタートアップの社長さんだったりをマッチングするメディア懇親会というものを月10回程度行っています。
そして3つ目が「ADORE★college(アドレカレッジ)」という、adoration(あこがれ)女子を作るということをテーマにした養成機関です。女性が仕事を長く続けていくためにはオンもオフも充実していることが不可欠だったりするので、週2~3回で様々な専門知識を持つ講師を呼んで、少人数の女子会スタイルで開催しています。例えば、美容師さんを呼んで行うヘアセットセミナーやダイエット講座、または営業やマーケティングだったり、ライフスタイルから仕事のスキルアップまで幅広く。軽食も出しながら座談会込みのスクールを運営しています。

—ちなみに前職でのキャリアは?

最初の3年間はリクルートの求人広告の営業をして、その後お声がけをいただいたこともあって前職のIT企業へ転職しました。
前職では営業2年、人事1年、広報1年ですね。

—学生の時にはどういったことをされていたんですか?

実は中学・高校・大学、全てテニス特待で進学してるんですよ。
ずっと競争社会にいたので、就職も「優劣のつく会社に行きたい」と思って(笑)

—肉食系ですね(笑)

肉食系ですねー(笑)その他求人広告以外に受けたところだと、不動産とかインターネット広告とか。基本的に見てたのはインセンティブのある会社でしたね(笑)
当時からITにも興味はあったんですが、面接で「君は面白いんだけどITリテラシーはないよね」みたいなことを言われて落ちたのをなんとなくですが記憶しています(笑)だからこそ、そんなIT企業から「うちに来ないか」というお声がけいただいた時はITにリベンジできるみたいな気持ちもあったかもしれませんね。当時の(前職の)副社長がリクルートの求人営業出身だったということもあり、実はそういった縁もあってお声がけいただいたんです。それまでは転職する気は全くなかったのですが。
前職では営業・人事・広報を経験したのですが、人事には希望を出して異動させてもらいました。求人広告営業時代から「企業は人なり」といったことをずっと植え付けられてきたんです。当時、会社がいろいろと変わっていこうとしていたので、それをもっともっと良い方向に変えていきたい、やはりそれを推進するのは人事なんじゃないか、そう思って希望を出したんです。

異動後、最初は中途採用で、途中から新卒採用を担当しました。エンジニア急務の状況だったので、エンジニアを採用するための活動を社内のエンジニアと一緒に動いたりしていました。
プログラミングは全く分からなかったので、PHPの本を借りて勉強したり、WordPressで自分のブログを作ってみたり、サーバーを借りてみたり、地味に勉強しました。あまりにも分かっていなかったので。
少しは(エンジニア志望の)学生と会話ができなきゃいけないと思って、PHPでは何ができるのか、Javaでは何ができるのか、アプリを作るにはiPhoneだったらObjective-Cだし、AndroidだったらJavaだし・・・そういうことも分からないのに人を採用するなんて無理な話なので、時間を見つけては勉強していましたね。「郵便番号検索」みたいな簡単なものぐらいは作りました(笑)
もちろん最終的には現場の判断で採用していましたが、現場の人と話すにも「人事って頼りない」と思われるのはイヤだったんですよ。最低のアセスメントはできるぐらいのレベル、話がちゃんと通じるレベルには理解したい、そのためには、このプログラミング言語を使えばどういうことができるのか、ぐらいは知っておくべきだなと思って。

—(プログラミングは)やってよかったですか?

やってよかったですね、そして、やっておけばよかったと思いました。
どの職につくにしても、エンジニアではなかったとしても、例えば私のように人事でもエンジニアの基礎知識があれば強いですし、マーケティングや企画においてもそうでしょうし、何をするにもやっておいて損はない。特に今のご時世、プログラミングは絶対にいいスキルだなって。語学とプログラミングは、時代が違えば本当にやっておきたかったなって思いますね。

—そういった詳細なスキル以外で、採用したい人・したくない人の判断ってある程度ついたりするものでしょうか?

私が優秀だと感じたのは・・・誰にでも分かりやすく言葉を変換して話せる人でしょうか。
プログラミング言語だったりプログラミングの話だったり、エンジニアの人の話って知らない人にとってはすごく難しいじゃないですか。だけど、「それをやることでこういうことが可能になるんです」といった誰にでも分かるような言葉でそれを説明できる人って、エンジニア問わずビジネスマンとしてスキルが高い人だと思いますね。
引き継いだ別の人がそのソースコードを見てもチューニングできたり、何が書いてあるのか分からないというものではなく、一般的に「きれいだね」と言われるようなソースコードを書く人っていうのは、やっぱり優秀だとエンジニアの社員から聞いていました。エンジニアの中でもそういった配慮ってあるのかなって。
必ずしもイコールじゃないと思うんですけど、相手に配慮して会話を進める人って、エンジニアの中でも優秀なビジネスマンじゃないかと思いますね。

—それからまた一年で広報に異動されたんですね。

はい、今度は希望ではなく会社からの話で。一応拒否権はあったんですけど(笑)
当時から広報はいたんですけど、あまり外向けに情報を出していなかったんです。ですので、IT企業なのにITmediaにもTechCrunchにもTechwaveにも誰にも知り合いがいません、情報を出したくてもどこと話していいのか分からない、そんな状態で。「お前は営業もやってたし、社内の人をうまく使えるような人脈も人事で持ってるし、やってみる?」みたいな話になって。
私は何か天秤にかけることがあった場合、新しいものにチャレンジすることに決めてるので、不安もありましたけどやってみようと。

あんまり考えても結論の出ないことってあるじゃないですか。こうなったらどうしようとか。それよりもやってみてダメだったら次考えよう、深く考えて何かを実行するというよりかは自分のインスピレーション、自分のやりたいと思ったことをやってみる。考えるよりもまずは行動ですね。
今の若い子たちって、意味を考えますよね。なぜやらなきゃいけないのか、意味を考えてからじゃないと行動できない子ってすごく多いと思うんですが、でもその意味ってやってみないと分からないと思うんですよね。

「なりたい自分」を突き詰めて考えてみよう

—10代の、特に女性向けにメッセージをいただけないでしょうか?

とにかくいろんな層の人、20代だったり30代だったり40代だったり、自分のキャリアのロールモデルとして見ることのできる女性と関われるような動きをしたらいいんじゃないかと思いますね。同じ世代とばかり話すのではなくて。

—でも、それって難しくないでしょうか?

この前うちのカレッジの参加者の中に15歳の子がいたんですよ。「アラサー女子のリアル」というタイトルの、経営者・フリーランス・主婦・OLの4人が、20代当時に考えてた頃と今30代になってみた時のギャップについて話すセミナーだったんですが、そこに15歳の子が来てたんですよ。私もビックリしたんですが。
普通に生きていたら(上の世代と)関われるきっかけってないんですよ。それを意図的に見つけに行くという“能動的な姿勢”と言うんでしょうか、待っているだけじゃ絶対にチャンスなんて来ないと思うんですよね。動いてみて初めて「これだ」と思えるものが見つけられると思うので、やっぱり自分の道は自分で切り開く、見つけに行く努力は絶対に必要ですよね。
なりたい職種や行きたい会社って、今自分が知っている限られた中でしか選べないじゃないですか。それよりも、「なりたい自分」を突き詰めて考える方がいいんじゃないかと思いますね。例えば、専業主婦になりたいのか、働きながら主婦もやりたいのか、バリバリ働きたいのか、それによって選ぶ会社って全く変わってくると思うんですよ。「私はどういう未来を生きたいのか」ということを考えてみるといいかもしれませんね。

 
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